2022/04/09 新基地建設強行の現場より
<沖縄防衛局要請報告>
4月6日(水)14:30~15:10(面談)
沖縄防衛局:調達計画課・谷幸二補佐 他2名
ヘリ基地反対協:5名(面談は5人の人数制限あり)
面談の冒頭で別紙要請文(事前に送付したもの)を手交し、まず防衛局側の回答を聞いた(項目7については、後で追加したので回答なし)が、総じて、「普天間基地の1日も早い危険除去のために工事を進める」という判で押した常套句に終わり、誠意は見られなかった。
以下、各項目についてのやり取りを簡単に報告します。
- K8護岸の延伸工事を直ちに中止すること
- 防衛局(以下、防):設計変更について知事の不承認が出たが、現在の工事については(仲井眞知事により)承認されているので工事を進める。
- 反対協(以下、反):K8護岸の延伸には大型サンゴがあり、防衛局は移植申請をした。県が不許可としたら、移植の必要はないとして着工した。
- 防:大型サンゴには影響が及ばないと判断した。
- 反:移植の必要があるから申請したのではないか。矛盾を感じないのか。:
- 2、サンゴ散乱の経緯、理由、貴局の対応・対策について納得いく説明と作業内容を公開すること
- 防:3月2日に移植のためにサンゴを採捕したが、作業員の体調の安全確保のため採捕場所近く(K地区)に一時的に置き、翌3日に、その16群体を移植した。その後、移植したサンゴに異常はない。(散乱していた)100体についてはわからない。
- 反:3月2日に我々が散乱したサンゴを発見したのはK地区ではなくp地区。サンゴはひっくり返った状態で藻が付いていた。当該地区は波の静かな場所で、波でサンゴがひっくり返ることは考えられない。藻が生えるのには1か月ほどかかる。1か月以上前に船から放棄され、放置されていたと思われる。また安全確保というが、K地区は水深が浅く、何時間潜っても潜水病などは考えられない。
- 防:当初の回答の繰り返し
- 反:<現場の写真を提示> このような実態を知っているのか。採捕地点など、移植作業を受注している業者からの具体的情報が必要なので、再度要請したい。
- 3、第4ゲート周辺の工事についての経緯(名護市や沖縄県との協議も含む)、今後の予定について説明すること
- 反、第4ゲート付近の工事、新たなゲートの設置を中止すること
- 防:これは普天間代替施設建設とは関係ない。商用車用ゲートを新設する工事。沖縄県と林地開発協議を行い、名護市に伐採届を出した。
- 反:ゲートを作るだけであれほど広範囲の伐採が必要なのか。伐採計画図を示してほしい。伐採地は世界遺産になった国頭ほどではないが、希少植物も生息する貴重な森林であり、大浦湾の生物多様性を支えている。重機で根こそぎはがすような乱暴な伐採のやり方は、土砂流出などで海にも悪影響を及ぼす。最低でも業者への指導を行うべきだ。4、第4ゲートの危険性(工事中、及び完成後の大型車両の出入り)について、どのように認識しているか
- 防:仮設道路や監視員を置くなど、安全面の働きかけを行っていく。
- 反:第4ゲート付近は急カーブが続き、警察も危険極まりないと言っている。工事を止めてほしい。生物多様性条約批准と、辺野古新基地建設工事という政府内の矛盾をどう考えるか大規模な自然破壊を伴う辺野古新基地建設工事を中止すること
防:生物多様性の大切さは充分認識している。環境監視等委員会を設置し、環境保全に配慮しながら工事を進めている。(現実には、環境監視等委員会は単なる工事の追認機関となっており、追及したかったが時間の関係でできなかった)
安和。塩川の新基地建設工事のための工事を中止すること→これは追加質問だったので、防衛局の回答なし。安和・塩川の工事の実態(作業時間など地元区との約束が守られておらず、安全面にも問題があり、重大事故を含め事故が頻発している状況など)を説明し、後日の回答を求めた。沖縄防衛局前には、反対協海上チームや、那覇などから駆け付けてくださった皆さんも含め28人が集まり、面談の報告を聞いたあと、全員で「辺野古新基地建設を中止せよ」とシュプレヒコールを上げました。ご参加の皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。反対協では今後も防衛局への追及を行っていきます。(文責U)