辺野古新基地建設の即時中止を求めるアピール
2023年9月5日
ヘリ基地反対協議会
最高裁は昨日、8月24日の沖縄県の上告門前払いに続き、沖縄県知事の是正指示の違法性を問う訴訟で、県敗訴の判決を下した。「法の番人」と言われる最高裁判所が、政府に忖度して民主主義も地方自治もないがしろにする判決は、最高裁判所の役割を投げ捨てた蛮行であり、強く抗議する!振り返ってみれば辺野古新基地建設は、1995年の米兵3人による少女暴行事件で噴出した県民の怒りに対し、SACO合意で沖縄県民の基地負担軽減を打ち出したのが発端であった。ところが、現在進んでいる辺野古新基地建設は、巨大な最新鋭の基地に再編強化されており、「台湾有事」を煽るアメリカの意向に沿ってミサイル配備・爆買いなど軍拡・大増税の嵐の中、沖縄が再び戦争に巻き込まれる危険が現実の問題として浮上している。辺野古・大浦湾海域は、世界自然遺産のやんばる地域に隣接し、「沖縄県自然環境保全指針」でも「最も厳正に保全すべきランクⅠ」とされている。アメリカの著名なNGO・ミッション・ブルーによって、地球上で保全すべき海域である「ホープスポット(希望の海)」に認定された地域でもある。沖縄県の設計変更不承認の最大の理由として大浦湾の軟弱地盤が指摘されているが、海底の軟弱地盤こそ、この「希望の海」の生物多様性を底辺で支える核心であり、命の宝庫である。ここを砂杭で固めて地盤改良したり、遺骨の眠る南部の土砂で埋めることは許されない。昨今の台風の猛威は、地球温暖化に大きな原因があると言われている。そのような中、やんばるの森や海を破壊する暴挙、「未来からの借り物」と言われる自然の破壊に血税を浪費することは断じて許されない。四半世紀以上にわたる県民の粘り強いたたかいの中で、もはや展望のない新基地建設は、今や、工事のための工事、利権の巣窟となっている。私たちは最高裁の不当判決に強く抗議するとともに、政府が直ちに新基地建設を中止することを求める!