2023/10/27 新基地建設強行の現場から
寄稿 豊里友行 カメラマン 2023/10/27
この現代社会では、知らないと損することが当たり前のように散在している気がしてならない。有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)という言葉が知ったことで宜野湾市のあるのどかな命を育む水の風景が一変して見えるようになった。▼PFASは水に溶けやすいという性質の米軍基地や工場などからの排水で周辺の地下水や水道水が汚染されることがある。私が記憶するところでは、この危機意識が芽生えたのは、2020年4月11日に起きた米軍普天間飛行場で、有害性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を含む、泡消火剤が基地の外へ流出した事故だった。▼米軍基地内で長年使用されてきた、あるいは現在も使用されている可能性の高いPFAS含有の泡消火剤による有事想定の消火訓練で、沖縄の地下水源や水源河川の汚染が進んでいる。特に高濃度が検出されているのが米軍基地などに集中していることもあり、全国的な在日米軍基地などの環境汚染としても問題視されている。▼―PFASの環境汚染も知ったからこそ被害者としてだけでなく加害者側だからこそ環境汚染について切実に誠意を持った対応・改善をしてほしい。とくにマスメディアの報道では、母さんたちの抗議の声が印象に残る。▼我が子の問題として切実な事件だと思う。もちろん米軍基地の環境問題へのモラルの低さもあるが、この命を育む水の汚染については、水惑星である地球号の乗組員である地球人なら自然と人間の連鎖において人間だけではなく動植物すべての問題だ。▼遅ればせながらだが、私も無関心の輪から、抜けて水惑星のこの環境問題を写真でドキュメントしていきたい。