抗議活動は2021年10月25日より活動を再開しています。感染症対策には今後も力を入れて活動に取り組みます

№607 嘉陽のおじいとおばあ

 2023/09/04 新基地建設強行の現場から   

     寄稿 豊里友行  写真家

 新聞の告別式の欄を見ると芳子さんの告別式が目に止まる。高速に乗って告別式に流れるようにお別れをするため向かう。普天間飛行場の移設先に辺野古が浮上した1996年当時から米軍基地の建設に反対の意思表示をしてきた1人である。その嘉陽宗義・芳子ご夫婦の二人三脚の歩みを私は、思いながら2011年にこの写真を撮影させてもらう。2004年11月、新基地建設に対する海上での非暴力の抗議行動を取材するため船に乗り込んだ際に私は、嘉陽宗義さんの「いってらっしゃーい」という大きな声が聞こえ、私も大いに励まされる。その嘉陽のおじーの2016年の告別式の朝にもひと言お別れを言いたくて、(当時、私は長らく車を手離していたので)朝のバスに乗り込み、辺野古を訪れた。芳子さんが居て娘さんに対応してもらって最後のお別れができた。写真家としては、物怖じしがちな私の撮影の際に、いつも嘉陽のおじーの背中を押して取材をスムーズにしてくれていたのを思い出す。嘉陽のおじーを支えていたのも思い出す。天国でも嘉陽宗義・芳子ご夫婦の二人の記念写真のようにがっしり手を繋いで再会できることを切に願いながらご冥福を祈る。

タイトルとURLをコピーしました